うとうととして

古典を少しずつ読みます。

2021-08-01から1ヶ月間の記事一覧

労働者の子供の搾取が彼らの生産につけるプレミアム(ディーツ版671頁)

このような事情のもとでは、プロレタリアートのこの部分の絶対的増大は、その構成要素が急速に消耗するにもかかわらずその数を膨張させるという形態を必要とする。つまり、労働者世代の急速な交替である。 (この法則は人口のうちの他の諸階級にはあてはまら…

資本による未熟な労働力の直接間接の搾取(ディーツ版514頁)

とはいえ、親の権力の乱用が資本による未熟な労働力の直接間接の搾取をつくりだしたのではなく、むしろ逆に、資本主義的搾取様式が親の権力を、それに対応する経済的基礎を廃棄することによって、一つの乱用にしてきたのである。 (岡崎次郎訳) この箇所は…

二重の意味で自由(資本論、ディーツ版183頁)

だから、貨幣が資本に転化するためには、貨幣所有者は商品市場で自由な労働者に出会わなければならない。自由というのは、二重の意味でそうなのであって、自由な人として自分の労働力を自分の商品として処分できるという意味と、他方では、労働力のほかには…

週に1万重量ポンド糸を作る紡績工場の例。(資本論、ディーツ版233頁)

週に1万重量ポンド糸を作る紡績工場の例です。計算問題です。 注意すべき点は、 ・ポンドが、重量のポンドと通貨のポンドとあること ・通貨が、12ペンスが1シリング、20シリングが1ポンドであること ・分数が用いられていること です。 まぎらわしいので、ポ…

決定的に革命的な機械、それはミシンである(ディーツ版495頁)その2。婦人服製造か婦人帽製造か。

決定的に革命的な機械、すなわち、婦人服製造、裁縫、靴製造、縫い物、帽子製造、等々のようなこの生産部面の無数の部門をすべて一様にとらえる機械、------それはミシンである。 (岡崎次郎訳) Die entscheidend revolutionäre Maschine, welche die sämtl…

決定的に革命的な機械、・・・それはミシンである。(資本論、ディーツ版495頁)

決定的に革命的な機械、すなわち、婦人服製造、裁縫、靴製造、縫い物、帽子製造、等々のようなこの生産部面の無数の部門をすべて一様にとらえる機械、------それはミシンである。 (岡崎次郎訳) Die entscheidend revolutionäre Maschine, welche die sämtl…

ほかのいろいろな物にたいする力手段として(資本論、ディーツ版194頁)

労働手段とは、労働者によって彼と労働対象とのあいだに入れられてこの対象への彼の働きかけの導体として彼のために役立つ物またはいろいろな物の複合体である。労働者は、いろいろな物の機械的、物理的、化学的な性質を利用して、それらのものを、彼の目的…

彼に特有な表現様式に媚を呈しさえした(資本論、ディーツ版27頁)

それだからこそ、私は自分があの偉大な思想家の弟子であることを率直に認め、また価値論に関する章のあちこちでは彼に特有な表現様式に媚(こび)を呈しさえしたのである。 (岡崎次郎訳) 今回検討した資本論の文の、特に注目した箇所の原文は次の通り。 … …

大工業の一般的な動因として(資本論ディーツ版398頁)

ウォットの偉大な天才は、1784年4月に彼がとった特許の説明書に示されているが、そこでは彼の蒸気機関が、特別な目的のための発明としてではなく、大工業の一般的な動因として説明されている。 (岡崎次郎訳、国民文庫) 動因って何かしら。なじみのないこと…

永遠の未完成 マルクス -ブログ開設にあたって-

永遠の未完成の人、今の達成にあぐらをかかないマルクスを師匠としたい。 平子友長(たいらこ・ともなが)先生の文章を数年前読み、驚きました。カール・マルクスは、自分自身の見解も、一つところに安住せず、言わば作っちゃ壊し、作っちゃ壊し、してきたと…

頭から爪先まで毛穴という毛穴から血と汚物をしたたらせながら(資本論、ディーツ版788頁)

文言から頭に浮かぶことと著者の描こうとしたことが合っているのか、ズレてはいないか、と疑問に思うことがあります。そういう箇所を、翻訳文と原文をつき合わせたり、別の翻訳を参照したりして、探っていきます。 もしも貨幣は、オジエの言うように、「ほお…