うとうととして

古典を少しずつ読みます。

永遠の未完成 マルクス -ブログ開設にあたって-

 永遠の未完成の人、今の達成にあぐらをかかないマルクスを師匠としたい。

 平子友長(たいらこ・ともなが)先生の文章を数年前読み、驚きました。カール・マルクスは、自分自身の見解も、一つところに安住せず、言わば作っちゃ壊し、作っちゃ壊し、してきたということを教えられました。具体的には、イングランドアイルランドの問題、広げると、植民地の問題、です。1853年の時点の見解にとどまっている、なんてことはないのです。

 同時代の方々にも学んでいます。

 田辺聖子さんが長年にわたり創作を続けておられます。その根本には、日本の古典文学から滋養を得ていたことがあるのではないかしら。田辺聖子さんに倣って、古典を少しずつ読み、このブログにつづっていきます。

 斎藤幸平先生の『人新生の資本論』では、南北問題につき、今までよりも切迫したものと感じられもしたし、また、解決に踏み出せば、自分も含め、今ほど便利な暮らしはできなくなるかもしれないが、そうであったとしても、ある意味愉快に暮らしていけそうな気がしてもきました。   

 梁英聖(りゃん・よんそん)先生には、ツイッターでの発言から、あれこれ教えられています。

 

[お断り] ドイツ語は大学の第二外国語で学びました。達成は不十分です。

[凡例] 引用箇所は文字の色を違えます。強調は、太字にします。

引用した箇所で、漢数字はアラビア数字に変えます。(例:一七八九年→1789年)

引用した箇所で、ルビ(ふりがな)を振る場合、丸括弧内に入れます。(例:坩堝(るつぼ))

辞書を引用するとき、辞書特有の圧縮した表記を、圧縮しない表記に戻すことがあります。(例:Musikの語義の、楽団(隊)→楽団、楽隊)

 

[文献]

平子友長(2008)、「昭和思想史におけるマルクス問題 ー三木清に焦点をあててー」土井道子記念京都哲学基金主催 「昭和の哲学」シンポジウム(2008 年 12 月 15 日~17 日)報告

後藤道夫・平子友長・木下武男・佐々木隆治(2015)、「マルクス研究の最前線から現代資本主義を読み解く ーケヴィン・B・アンダーソン『周縁のマルクス』が拓く新地平」『POSSE』28号、140-157。

 

[2023年10月15日付記] 『資本論』第1巻は頭から全て読みました。ただし、入門書に引用された箇所を拾い読みする、また引用された箇所の前後の文章も読む、という読み方も並行してしていました。虫食いの読み方をしておき、それを手がかりにして通読を試みる、という読み方でした。虫食いの読み方は今も続けています。